胃の検査について
従来の胃カメラ
これまで使用されてきた胃カメラは、太さが約10mmサイズほどのもので、患者様の身体に負担をかけるものでした。検査中に「おえっ」となってしまい、辛い経験をされた方も多いのではないでしょうか。
現在の胃カメラ
医学の発展によって、現在は従来の胃カメラの半分に改良されました。お身体への負担も少なく、これまでよりも楽に検査を受けて頂くことができます。
経鼻内視鏡(鼻からの内視鏡)
サイズが小さくなっただけではなく、カメラ(内視鏡)が細くやわらかくなりました。それによって、口からの内視鏡検査だけではなく、鼻から内視鏡を入れる検査方法も適応できるようになりました。
今まで口から入れる内視鏡で、辛いご経験のある方は、一度、鼻からの内視鏡をお試しください。内視鏡の技術も更に進歩し、画像もクリアになりました。検査中は、画像を見ながら受けて頂くこともできます。
胃カメラの重要性
胃がんの早期発見に繋がる
胃がんで最も大切なのは「早期発見」です。早期であれば、普段の生活に支障をきたすことなく治療を続けることができます。自覚症状がないケースも多いため、定期的な胃カメラ(胃内視鏡検査)によって、お身体の状態を把握しておくようにしましょう。
40歳を超えられた方
胃がんの発症率(発症リスク)は、40歳が節目であると言われています。40代に差し掛かるタイミングで、一度、胃の検査を受けることをおすすめいたします。
身近な方が患っている場合
胃がんやヘリコバクター・ピロリ感染は、遺伝や生活を共にすることでご家族の方も患う可能性があります。もし、身近な方が「胃がんを患っていた」「ピロリ菌検査で陽性だった」という場合は、定期的な検査をおすすめします。こちらは、年齢に問わず、症状がなくても検査することをおすすめいたします。
検査で分かる病気と症状
主な病気
- 逆流性食道炎
- ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 胃がん
など、胃カメラ(胃内視鏡検査)によって、患者様が今抱える不快感・症状に影響を与えている疾患を調べることができます。中には自覚症状のない疾患も御座いますので、定期的な予防検査が大切です。
ピロリ菌検査・除菌について
当クリニックでは、ピロリ菌検査を実施しております。ピロリ菌の検査・除菌を希望される方は、こちらをご覧ください。
当院の内視鏡検査
経鼻内視鏡検査の特徴(鼻から)
吐き気が起きにくい
鼻からの内視鏡は、吐き気の原因となる「舌の付け根」を通りません。また、のどに触れることもなく、カメラを通すときの不快感や吐き気を最小限に抑えることができます。
苦痛が少ない
内視鏡は約6〜7mmの細さのため、痛みを最小限に抑えて挿入することができます。苦痛が少ないため、強い麻酔を使う必要もありません。(経鼻麻酔のみ使用)
鼻の形は人それぞれ異なり、左右によっても穴の大きさが違います。一度、診断させていただき、どちらの鼻がより安全に検査できるかを診させていただきます。
注意)左右どちらの鼻も狭い場合は、鼻粘膜を痛めてしまうリスクを回避するために、経口内視鏡(口から)に変更させて頂く場合が御座います。ご了承ください。
胃カメラに不安や恐怖心がある方、また過去に受けた内視鏡検査で苦痛を感じた方は、鎮静剤(麻酔)を使用しての検査も可能です。
経口内視鏡検査の特徴(口から)
口からの内視鏡検査でも、鼻からの検査と同様に
- 鎮静剤(麻酔)を使う方法
- 咽頭麻酔のみで行う方法
以上の2つをご選択頂けます。
鎮静剤(麻酔)を使う方法
鎮静剤(麻酔)を使用すると眠ったような状態で胃カメラ(胃内視鏡検査)を行うことができます。胃カメラに不安や恐怖心がある方、また過去に受けた内視鏡検査で苦痛を感じた方は、鎮静剤(麻酔)を使用しての検査がおすすめです。
注意)検査後は、車や自転車などを運転することができませんので、その点はご了承ください。
検査のながれ
検査前日の注意事項
お食事について
- 前日の夕食は、夜9時までに済ませる
- 消化の悪い食べ物は避ける
- 飲料は基本的にOK
→ただし、夜9時以降は、透明な飲料(水・お茶・スポーツドリンク等)以外は避ける
常用薬を服用されている方
予め、当クリニックまでご相談ください。休薬が必要となる場合も御座います。
検査当日のながれ
検査当日の朝
検査前にお食事をとることができません。透明な飲料(水・お茶・スポーツドリンク等)のみ可能です。
来院・受付
ご予約の時間に間に合うように余裕を持っていらしてください。鎮静剤を利用する場合は、検査後、ご自身の運転で帰ることができません。ご注意ください。
検査準備
スタッフより、検査に関してご説明させていただきます。そのあと、消泡剤(胃の中の泡を取り除く薬)を服用していただきます。※ コップ半分程度の量です。
検査方法に応じて、鼻腔や咽頭に麻酔を施します。麻酔が効くまで少しお時間がかかりますので、休んでいただきます。
検査開始
麻酔の効果を確認し、早速、検査をはじめていきます。所要時間は約15分程度です。
胃がんを疑う病変・潰瘍が発見された場合、検査と並行して処置(組織の採取)も行います。
検査終了・結果説明
検査後は、検査結果が出るまで約30分ほどお待ちいただきます。
検査中に撮影した画像を元に、患者様に診断結果をお伝えさせて頂きます。
病変などの異常が見当たらない方は、結果をお伝えして終了です。
注意)
検査時に組織を採取した場合、病理結果が出るまで10~14日ほどの期間を頂きます。
再度、受診していただく必要がありますのでご了承ください。
診断結果に合わせて、次の検査の望ましい時期をお伝えさせて頂きます。
検査後の飲食について
水分摂取
検査終了から、30分程度経過しましたら、問題なく飲料できます。
お食事
おおよそ60分程度を目安に、胃を休めましょう。
検査で組織を採取した方について、
- 消化の悪い食べ物
- アルコール類
は、極力避けるようにお願いいたします。
翌日以降は、普段通りのお食事を摂って頂いて構いません。